私は、ある日あることがきっかけで自分が思っているほど強い人間ではないことを知りました。
食べることが一番の幸せだった私の人生の中で、味がわからない、匂いがわからない日々
離婚調停中の旦那の言葉がきっかけで、私の味覚と嗅覚は5年間しっちゃかめっちゃかになり、人生の楽しみを奪われてしまった5年間でした。
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離婚調停中の旦那からの思いやりある言葉
「大切な誕生日なのに、調停で辛い思いをさせてしまって申し訳ない、悪かった」
5年前、私の誕生日は2度目の離婚調停の日
私の味覚と嗅覚がへんてこな状態になってしまったきっかけは、旦那のこの一言が原因だと思うのです・・・
不倫中も妻の機嫌を取るためなのか、不倫相手と妻の誕生日プレゼントを一緒に買いに行った旦那
いつもいつも欲しくもないプレゼントを贈り続けてくれた旦那は、離婚調停中も私の誕生日を気にしていたのか?
調停が終わった後、控室で待つ私に話の内容を説明しようとする弁護士を呼び止め、
「大切な誕生日なのに、調停で辛い思いをさせてしまって申し訳ない、悪かったと伝えてください」
そう弁護士に伝言を伝えたのです。
この日の調停は慰謝料やら養育費やら家についての問題を話し合う日でしたが、なかなかこちらの提示する金額に同意をしてくれません。
離婚調停が始まると同時に、自分が家を出ていきますといった旦那は家を出ていこうとはしません。
2回目の調停中に家を出ていかない理由や、お金を減額してほしい身勝手な理由をたっぷり話してくれた後の私への思いやりある言葉だった。
変な思いやりの言葉を聞いた後、私の心の中で溜まっていた言葉
こちらの希望する慰謝料を早く払え!
娘の身の安全を考えてみろ!
帰ろうとする旦那を捕まえて、裁判所で大声を出したくなった日でした。
旦那の顔を見た瞬間に鼻が変なことになってしまった
裁判所からイライラとしながら帰宅後、母とコーヒーを飲んでいるときにコーヒーの香りがしないことに気が付きました。
いつもならホッとする香りが焦げ臭く、飲み終わっても暫くは鼻の奥に焦げた臭いが残った
でも、数時間後にはコーヒーを飲んでも焦げ臭さは感じることはなく、このときは「調停で疲れて、鼻が変になったのかな・・・」くらいしか思わなかったんです。
同居調停中だったため、離婚調停中でも普通に自宅に帰宅する旦那
帰宅してリビングをうろつく旦那の顔を見た後、また私の周囲は焦げ臭い世界になってしまったのです。
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心が不安定になると焦げ臭いにおいに悩まされるの?
寝ていても焦げ臭い
ご飯が炊ける美味しそうな匂いも焦げ臭い
犬の毛に鼻を押し当てても焦げ臭い
テレビを見ていても、横になっていても、火を消し忘れたのかも?
どこかで火事になってるかも?と心が落ち着かない
まさか旦那の言葉や顔を見ただけで、自分の嗅覚がこんなに変てこなことになってしまうなんて思ってもみませんでした。
「自宅は妻と子供に譲ります」と言ったものの、お金がない理由から自宅を出ていかない旦那
このまま変な同居生活が続けば、娘が自宅に帰ってくるのを嫌がる恐れもある
そして、一番の問題は旦那の不倫相手は自宅から徒歩10分以内だったこと
不倫相手の子供たちが当時17歳の娘を襲う恐れもあったのに、相変わらず不倫相手と連絡を取り合っていた子供にとっても理解できない父親の行動
娘の身の安全を考え、母・私・娘の3人と犬達が住める家を大急ぎで探し、
3回目の調停の前になにも知らせず旦那が仕事に行った後、大急ぎで荷物を運び出して慣れ親しんだ家を出ました。
私の世界からは焦げ臭いにおいは消えた。
引っ越しの荷物でごった返す部屋の中、食べたカップうどんからは醤油とだしの香りがし、インスタントコーヒーからもちゃんと香ばしいかおりがした。
でも、暫くすると焦げ臭い臭いにまた悩まされるのです。
きっかけは子供の授業料
日々、食べて家賃を払うだけで精一杯の私の生活からは、どんなに頑張っても子供たちの授業料を捻出することはできません。
弁護士と相談し、とりあえず子供たちの前期の授業料を振り込んでもらうことにしたのですが、通帳に入金されるまでの間、焦げ臭いににおいに悩まされ続けたのです。
匂いがしない味がわからない!幸せなふりをし続けた毎日
結局、離婚調停が終わるまで私は焦げ臭いにおいに悩まされ続けました
そして、だんだんと焦げ臭いにおいに慣れてしまったころ正式に離婚は決まり、誰かに嫌味を言われたり、子供が傷つけられるかもしれない不安はなくなりました。
精神的な不安がなくなったのに、私の嗅覚と味覚は戻ることもなく、どんどんと変になっていったんです。
新しい生活がストレスになっている
仕事はしていたものの、毎月の家賃や子供の教育費、病院代など毎月出ていくお金を支払うと財布にお金が残らない日もありました。
通帳からどんどんとお金が減るのを見るたびに、無理やり家族の前では笑顔を作るものの胃はキリキリとします。
食欲は落ちていくのに元気なふりをするため、笑顔を作りながら無理やり口のなかに押し込めるようにして食べたり飲んだりする
それを繰り返すうちに、食べ物や飲み物から味が消え匂いも消えてしまいます。
食事を作るのも直感と経験でどうにかなる
匂いの感想も相手に合わせていればどうにかごまかせる
そうやって、自分の世界から匂いや味が消えてしまったことを気づかれないようにしながら、生活を立て直すのに必死に頑張ってみた。
離婚から2年過ぎるころ、まだまだ生活は大変だったが子供たちが自力で学業を続けることができ始めると、私の味覚と嗅覚は徐々に戻ってきました。
でも、ちょっとしたことで匂いも味もわからない生活を繰り返してしまうのです。
今月の支払いをどうしようとか、体調が悪くなって思うように仕事に行けない日
心が不安で弱くなってしまうときに私の味覚と嗅覚はおかしくなってしまいました。
ときには、元姑や元義理家族の姿を出かけ先で見ただけでおかしくなってしまったこともありました。
嗅覚が必ずおかしくなってしまうのは私の誕生日と結婚記念日
娘や母が誕生日だからと用意してくれたケーキやワインも「美味しいね」「幸せだね」と言いながら口にしていたものの、匂いや味はしません・・・
だから離婚して4年目の誕生日には「もう祝ってもらう年でもないから、今年からなんにも用意しなくっていいよ」と宣言!
調停中に元旦那に変に気を使ってもらったのが原因だったのか?
20数年の結婚生活を思い出してしまうためなのか?
私の誕生日と元旦那との結婚記念日は、必ず変になってしまう私の嗅覚と味覚
もう、一生この悩みからは解放されないのかと諦めていました
離婚して5年目、やっと元旦那から解放された!
今年の6月で離婚して5年
子供たちもどうにか独り立ちをし、私の生活もほどほどのゆとりが出始めました。
離婚してから抱え込んでいた不安が少しずつ剥がれていくと、元旦那の奇妙な優しい言葉や表情を思い出しても、そんなに腹も立たなくなりました。
元義実家の家族を見かけても「元気そうでなによりね」と思えるようになりました。
私の心にゆとりが生まれてきたからなのでしょうか?
離婚調停から始まった私の悩みからやっと解放されたのか、今年は梅の花からもちゃんと素敵な香りがしました。
先週の私の誕生日には、久しぶりに自分で自分の誕生日を祝おうと、赤ワインとお肉を買って家族で楽しみました。
お肉の焼ける美味しそうな匂い、ワインを開けた瞬間の香り
数年ぶりに心から美味しいと言える食事
今年やっと元旦那から解放された、そんな気がします。